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ゆるゆる会社員が鼻くそほじりながら考えたことを綴ります。仕事・家庭・野球のことなど。

転職して良かったこと・悪かったこと

新卒で入社した会社を、入社から3年半で転職しました。

 

結婚をするためにネックになっている要素を取り除くため、というのが主な理由です。(転職し、新たな環境に適応できてきたタイミングで入籍しました)

勿論、転職をせずに結婚する選択肢もあったのですが、敢えて転職を選びました。

 

新卒で入社して1年経った頃、尊敬する上司に『あなたには、結婚した後も、活躍していってほしいと思っている。ゆくゆくは頑張って課長にもなってほしい』と言われたことが、いま思い返せば、転職を考える最初のきっかけだったかもしれません。

 

もちろん彼はポジティブな意図で私にこう伝えてくれていたのだと思います。

ただ、この職場で結婚して出産するのと一線から引くのは同じ意味なのだな、どんなに頑張っても課長までなのか、という意味に聞こえてしまった。

出世欲があるわけではないのですが、あなたの頑張りの天井はここですよ!と言われてしまったような気がしたのです。

 

確かに、数少ない時短勤務の女性は『ラクな仕事』を回され、それでも『時短じゃ1人とカウントできないよね』と陰口を叩かれていた。

今振り返ればこれは企業の風土や陰口を叩く側の力量不足も原因の一つだな、と思えるものの、当時の私にとってはその組織で働く意欲を萎ませることでした。

 

『組織のために、その環境を変えるロールモデルになろうと思わないのか!』というお叱りを受けそうなことは重々承知しています。

ただ、たった40年と少ししかない職業人生(子育てをしたらもっと少ない、勤務時間も短い)を、狭いコミュニティーの環境改善をめざし大きな何かと闘うことに費やす気持ちには、どうしてもなれなかったのです。

 

転職活動はズルズルと1年ほど続けていたのですが、その時期の事についてはまた別のエントリでお話したいと思います。

 

 

では、実際に結婚を機に転職して良かったこと、悪かったこと、という本題についてです。

 

 

【良かったこと】

挙げるとキリがないのですが、大きく三点あります。

 

・女性管理職とワーキングマザーが多い環境

当たり前の事かもしれないのですが、本当に衝撃を受けました。参考にすべき女性が多い環境は心地よいです。

ワーママさんたちも、時間をやりくりしながら120%で仕事と家庭を両立させている(それだけの業務を割り振られている)という印象。

この環境は諸先輩方の努力の賜物だと思います。

ただ、まだまだ子育てをした世代で管理職、という女性は少ない。(なりたいけど条件を満たさずなれない、そもそも家庭優先で管理職はめざしていない、など様々なパターンがあるとは思いますが)

じゃあ、頑張りたいと思っているワーキングマザーがマネジメント層になるにはどうしたら良いか?というのが今後の課題とみています。(自分が子育てをする時も意識していたい…)

恐らくこの状態も普通の企業に比べたら10年遅れているのかもしれませんが、同業の中ではかなり先進的な環境。甘受するだけではなく、自分も少しでも歩を進める助けとなるべく邁進したいと思っています。

 

・『新卒女性総合職』の枠から抜け出せたこと

新卒の女性総合職(若い女性社員?)に対するかわいがり的な諸々から解放された事。

現状、一番良かったと感じていることです。

仕事とは全く関係のないことで自分の人格や信じている道を否定するような(言っている本人は強い悪意があるわけではない)言葉。

かなり鈍感だし気にせずいなしていくタイプだと自分では思っていたものの、実際にそれらから解放されて『こんなに苦しめられていたのか』と驚かされます。

年齢や勤続歴ではなく、知識や実績などを元にフラットな目線で評価され接してもらえる。

当たり前なようで、本当に幸せな環境です。

 

・同期の年代が幅広い

自分よりも上の年代でざっくばらんに話せる(話すことの是非もありますが)関係、年功序列の傾向が強い会社ではなかなか希少ではないでしょうか。

また、新卒入社の同期はヨーイドン的な競争意識も少なからずありましたが、中途入社の同期は年齢も性別もポジションも様々なため、同じ山の様々なポイントを登っている仲間のような感覚です。(これも、相手によりけりだとは思いますが…)

 

 

【悪かったこと】

幸運なことに、転職しなければよかったと思った瞬間が全くないものの、強いて挙げるとすると一点に尽きます。

 

・経験の幅を広げられる期間が限りなく短い

 営業、管理部門、など決められたロールでキャリアを積んでいくのではなく、様々な部門をローテーションする勤務形態(この業界は割とどこもそう)であるため、同じ社内でも全く異なる能力を求められる部署に異動になることが多々ある環境です。

また、尊敬する女性からの『30歳までに自分の武器となるexpertiseを見極めなさい、一つでは足りないから二つ以上。』という言葉は、私自身が新卒で就職した際に漠然と感じていたことにぴったりと当てはまるため、なんとしてでも実現したい、と思っています。

ストレートの学部新卒で就職して22歳~30歳の8年間、3年周期で業務内容の変更を伴う異動があったとしても、与えられた環境の中だけでは自分の武器を見極めるのは難しいでしょう。(そもそも、配属された業務が自分の良さを活かせる内容とは限らない)

私の場合は転職をした時点で30歳まで2年半程度、なおかつ前職で大半の期間を過ごした部門と同じ業務内容の部署に配属されました。

ここから30歳前後から出産や育児等のライフイベントが発生すると仮定すると、恐らく現在の部署で産休・育休を現在の部署でいただくことになると思います。

ざっっっっくり計算して復帰が32歳頃だとすると、新卒で入社した方に比べると経験する業務の幅に大きな差が生まれるのは当然のことです。これらを踏まえると、与えられた環境+αの部分で人から頼られる強みを獲得する必要があります。

知識と実務が両立してこそ相手への説得力を持つ部分も多いため、このタイミングでの転職は自分の大きなウイークポイントをつくってしまったな、というのが正直な感想です。

 

 

以上が、転職してみて感じた良かったこと、悪かったことです。

 

実際現時点では子供が生まれる気配もないので、デメリットは杞憂に終わる可能性もあるし、実際産んでみたらキャリアとかどうでもいいわ!という気持ちになるかもしれません。

ただ、分からないなら分からないなりに色々な選択ができる道を残しておきたいと思っていたので、自分ではなかなか悪くない選択をしたとそこそこ満足しています。